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ブルッキーのように。

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以前、小さな本屋さんのブッククラブに入っていたことがある。
一年間、毎月二冊、本が送られてくる。
いくつかの希望は伝えてあるものの、何を選んでくれるのかは店主さん任せのシステムだった。

「ブルッキーのひつじ」もそのブッククラブで届けられたもの。

薄緑地に白い小花が並び、中央にはひつじを抱き寄せるベレー帽の女の子の表紙や、繰り広げられるふたりのやり取りは可愛らしかったけれど、それ以上に何を感じることもなく、その本はしばらく本棚に並んだままだった。

しばらく時間がたって、もう一度同じ本を読んだとき、思いがけない感じ方をしたことがありますか?

ひつじを可愛がるブルッキー。
ひつじが心地よくいられるために、ただそれだけのために。
そのままのひつじのことが好きだから。

たぶん、そういうことだと思う。
当たり前のように思うけど、でもそれって、尊いことじゃないかな。
私には出来ているだろうか?

私にも大好きな人や動物がいる。
ブルッキーのように。

あのとき、どうしてそんな風に思わなかったのか、
そして今は心に響くのか、
よくわからないんだけど。



耳のうしろをかいてやる。

そうしてぴったりよりそった。



by sibafuki | 2015-01-09 13:24 | 本棚
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